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専門サービスの市場

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ネット時代、デジタル時代に、どうやって稼ぐか」の関連エントリーになります。

先日、こんな話題が。

弁護士稼業の価格破壊–オンライン法律サービスのRocket Lawyerが再度資金を調達

弁護士のCharles Mooreが創業したRocket Lawyerは、一般消費者や小企業に法律文書を提供するだけでなく、ユーザがオンラインで署名できてただちに共有したり、ダウンロード〜印刷もできる、独自の法律文書の、作成の手助けもする。Mooreによれば、毎月、遺書2万通、事業契約文書4万通が作成されている。Rocket Lawyerは、これらの文書を無料で提供している。

Rocket Lawyerは、一回かぎりの無料利用もOKだが、でもユーザの多くは、文書の作成や入手に伴って、有料の法律相談のお客にもなる。1回のコンサルテーションが20ドル、年契約なら200ドルから300ドルだ。これは、実際に弁護士に仕事を頼むことに比べると、とっても安い(同社の年契約ユーザは今、数千人いる)。

我が国でも弁護士の就職難、経営難が取り沙汰されていますが、かの国の動きはもっと「破壊的」と言っていいでしょう。「何に対して、いくらの対価を求めるか」を厳しく問われているのです。

これは弁護士に限らず、いろんな専門サービス業に言えます。コンピューターとデータベースを活用すれば、定型的な相談・助言はとても低コストで提供できるようになります。そんな時、「プロ」はどうやって稼ぐのでしょうか。

専門化
やはり、これが王道でしょう。限られた範囲で誰にも負けないくらいの知識や経験を積む。あるいは、複数の専門分野の掛け合わせで、他の人が提供できないユニークな価値を生む。「薄く広く」では、プロとしてやっていくのはかなり困難です。

オーダーメイド
その顧客に即したソリューションを提供する。これも、価格破壊を免れる主要な方法です。洋服だって、既製品とオーダーメイドでは値段の水準が違いますからね。そしてまた、カスタマイズ性が高度であればあるほど、「高い!」と言われづらくなります。

「機能・効用」から「満足」へ
端的に言えば、心理的・情緒的価値を生み出す、ということになりましょうか。モノの場合でよく例に挙がるのが、時計です。時間を知る・計る機能は一緒でも、価格はまさにピンキリです。顧客の心を満たすものは、高価格を許されるのです。

これに加え、他の専門家とのネットワークというのも、付加価値の大きな源泉になり得ます。その話は、また項を改めて。


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